魅力ある暮らし

Vol.02 この人に聞きました。

伝統的景観の継承

大田市役所石見銀山課 嘱託(大森銀山地区・温泉津地区)
町並みアドバイザー 一級建築士    渡部孝幸さん

渡部さん

大田市町並み交流センターにて

町並み保存、伝統的景観を守る活動を続けてこられたわけですが…

この大森の場合、古民家の再生と言うより復元活動なのです。
私が、市の職員であった当事から数少ない設計専門家として町の皆さんと直接話をすることで、町の景観保存を一緒に進めてきました。
500年の歴史を歩んできた町ですから、文化財として残すことを主眼に置いています。まず個々の古民家に棟札、板図、絵図などが残っていれば建築年代を確認します。この山中家の場合は、板図が残っていました。その板図には、当事の間取りなどがしっかり残されています。建てられたのは、そう古くない(1891年、明治24年)ですが使われている資材は1800年の火事の直後のものが多いですから相当古いと言えます。

 

古民家を再生していく場合の注意点についてお聞かせください。

大森地区に限っては、一般の古民家再生とは区別して考えています。歴史的文化財を残すという役割上、昔建っていた様式をなるべく残してもらいたいと願っています。山中家においても昔ながらの材料で、昔ながらの工法にこだわって再生工事を行っていただいているので、大変ありがたいです。例えば、瓦などは様々な種類のものが入り混じっても良いから昔ながらのものを使って欲しいですね。
こういった地区では行政がそれぞれ住む方々と相談して、暮らしやすさや、建築経費の問題などを地道に解決していくようにしなければなりません。
この施設が、そういった方々の理解の場になって、役立てばいいと願っています。

山中家の板図写真

山中家の板図に間取りが残る

棟札(建築年記録)

棟札(建築年記録)

渡部さん、ありがとうございます。この施設が文化的価値を持って存続していくために大変お骨折りをいただいています。今後とも変わらぬご指導をお願いします。

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